職場の近所一帯を根城にするスズメ一族 ー 保護色のはなし

職場の近くに、配達専門の弁当屋があり、引き取ってきた残飯がその弁当屋の軒先に毎日のように散らばっているのです。
就業前にはきれいに片付けているが莫大な量の白ごはんをゴミ袋に入れる際、またそれを集積場に移動する際にこぼれています。
それをつっつきにくるスズメ一族がいます。近所にはカラスもいますがここにはカラスが来ているのは見たことはありません。
ですがスズメは毎日何回も出たり入ったりしているしたまにヒヨドリやムクドリ、セキレイなども来ているのを、前を通るときに目にします。若干わざとこぼしてるよね、的なところも感じます、まあいいけど。

私の勤務する工場の敷地内にもそのスズメ一族はちょいちょい来ます。休憩中のパートさんなんかがおやつのクッキー、ビスケットなどをクズにしてスズメにあげたりとか、パンをちょっとちぎってあげたりしてるようで、弁当屋ほどではないけれどスズメにはチョロい餌場になっているようです。
メインのエサ場でご飯にありつけないときにちょっと立ち寄る”都合の良い”エサ場的な。


エサをやることがいいことか悪いことかと考えると、ご近所さんいにフン害などで迷惑をかけることもあるのできっと良いことではないと思うのですが、ヤイヤイいうほどの量を与えているわけでもなさそうだし、近所の弁当屋の方が罪深いのでまぁいいかと一応今のところは見逃しています。
近所から怒られるのは弁当屋が先やろうし。


季節がもう少し進んで春になるとくちばしの黄色いスズメが飛んできます。
巣立ちはしたが、まだ親離れしていないヒナですね。親と一緒に飛んできて目の前のご飯を自分で突くことができるくせに、親鳥がいると羽をばたつかせ口を大きく開けて食べ物をを親から口に入れてもらいます。うるさいし。
でも嫌いじゃありません。傍で見ているぶんには微笑ましいだけです。

で、保護色のはなしです。
私はスズメを〈茶色い小鳥〉程度の認識で見ていたのでその体の模様が保護色としてあまり役に立っていると感じたことがありませんでした。アスファルトやコンクリートの上、公園などでも砂地などでしか目にしないのでかえって目立ってる!くらいの認識でした。
ほんの2年ほど前にやっと気付いたんですが、スズメの柄というのは本当にうまく自然に溶け込んでいたんですね。スズメだけを単体で見ていると緑でもないし樹木の模様にも似てないし。
ですが、背丈の低い樹木を植えている工場の植え込み上にスズメがワサワサといるのに気づいたときやっとわかりました。
あまり役に立っていないと思っていたスズメの体色が、なんとも絶妙に植え込みにマッチして本当に見えにくい。
マッチもビックリ!
それで悟りました、今まで私がスズメを道路など目立つところでしか目にしていないとうっすらと思っていたことが、つまりスズメの保護色が機能していて私にはヤツらが見えていなかっただけやったということを。

私が保護色にまんまとやられていただけということですね。

自然ってうまいことなってるなあと思いました。

関係ないですが、そんな野良スズメを狙って近所の野良猫がそろりそろりと近づいたりしてきますが、スズメが猫に捕まってるのを見たことがありません。見たいとは思いませんが惜しいというところにすら届いてない。猫は猫で頑張れよと。

そろそろそういう光景を見ることができる季節が来ます。楽しみです。
餌やりが度を越すことがないように気をつけながら、都会の小鳥の営みを見て息抜きをさせてもらおうと思います。
今年はがんばって写真を撮ってみようかなと思いますね。

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